「長く活躍してもらう採用」を目指す“組織デザイン”の専門家――株式会社Persistence 代表取締役・三浦氏インタビュー
株式会社Persistence
• 事業内容：採用コンサルティング、組織デザイン支援、採用広報・マーケティング
• 設立：2014年
• 所在地：東京都千代田区
• 代表：三浦 雄二
はじめに
「人材が定着しない」「せっかく採用してもすぐ辞めてしまう」――そんな悩みを抱える企業は多いのではないでしょうか。今回ご紹介するのは、「長期的に活躍する採用」の仕組みづくりをサポートする株式会社Persistence。単なる採用代行にとどまらず、組織デザインの視点から離職率の低減を図るユニークな手法が注目を集めています。代表取締役の三浦雄二氏に、採用市場の現状とPersistence流のアプローチについて伺いました。
1. 離職率低下にフォーカスしてきた理由
――はじめに、Persistence設立の経緯を教えていただけますか？
三浦氏（代表取締役）
前職では人材紹介会社に勤務していて、多くの企業さんの採用活動をサポートしていました。しかし、採用が決まっても「すぐに辞めてしまった」という話をよく耳にするんです。そのたびに「そもそも企業と人材のマッチングが十分にできていないのでは？」と、もどかしさを感じていました。
そこで、「長く活躍してもらう」ことに焦点を当てたサービスが必要だと考え、2014年にPersistenceを立ち上げたんです。人材不足が深刻化している業界ほど、離職率を下げる施策が経営課題になりやすい。それなら“採用”と“組織づくり”を同時に支援するアプローチこそが求められているはずだと確信しました。
2. 「なぜ辞めるのか」を突き止める組織デザイン支援
――Persistenceさんならではのサービスの特徴はどこにありますか？
三浦氏（代表取締役）
**「定着しやすい組織づくり」**です。一般的な採用支援では、求人票や面接手法の改善など“入り口の最適化”にフォーカスすることが多い。しかし、私たちは採用だけでなく、社員が入社してから辞めるまでのプロセスにも注目します。
具体的には、現場の雰囲気やコミュニケーション手法、評価制度などを社内インタビューやワークショップを通じて洗い出し、離職の原因を可視化する。たとえば「周囲とのコミュニケーション不足」「キャリアパスが不透明」などが判明したら、そこを改善する施策を企業と一緒に考えます。結果として、採用した人材が長く・気持ちよく働ける組織へと変えていくわけです。
3. 採用×組織デザインが生む相乗効果
――採用と組織開発を同時に進めることで、どのような効果が期待できますか？
三浦氏（代表取締役）
まず、定着率の改善だけでなく、“良い評判”が社外にも広がるようになります。口コミサイトやSNSなどで「この会社は働きやすい」という声が増えると、優秀な人材が「ここで働きたい」と志望してくれるサイクルが生まれやすいんです。
また、企業の文化が外部に認知されることで、求職者とのミスマッチが減る効果もあります。「自分の大切にしている価値観と、この会社の文化は合いそうだ」「やりがいを持って働けそうだ」といった確信を持った人材が入社しやすくなるため、離職率はさらに低下。結果的に採用コストや研修コストの削減、組織活性化にもつながります。
4. 「辞めにくい組織」は“納得感”がカギ
――人材が長く活躍する組織づくりのポイントとは何でしょうか？
三浦氏（代表取締役）
私の経験から言えるのは、「納得感」が最大のカギだということです。たとえば評価制度一つとっても、基準が曖昧であれば「頑張っても報われないのでは？」と社員は不安になりやすい。逆に、明確なルールやプロセスが存在し、本人が成果に納得できる仕組みであれば、「もっと頑張ろう」とポジティブに働き続けるモチベーションが高まります。
納得感を得られる企業文化を作るには、経営層の考えを現場に伝えるだけでなく、現場の声を経営層にフィードバックする仕組みも重要です。Persistenceでは、そうした“コミュニケーションの循環”をデザインし、全社員が納得しやすい環境づくりを目指しています。
5. 「使い倒せる」人材サービスを提供するために
――最後に、Persistenceへの依頼を検討している企業や読者の方へメッセージをお願いします。
三浦氏（代表取締役）
私たちは採用代行やコンサルティングにとどまらず、「組織デザイン」や「社内コミュニケーション設計」までをトータルでサポートすることが強みです。企業の将来ビジョンに合わせた制度設計や、人事評価の整備など、いわば“長期的に使い倒せる”人材サービスとして機能したいと考えています。
「忙しいから人手を入れたい」ではなく、「自社で活躍してほしい人材を長く育てたい」「組織を変えていきたい」という意欲がある企業こそ、Persistenceが貢献できるはずです。採用の入口だけでなく、出口までサポートするからこそ生み出せる成果を、ぜひ実感していただきたいですね。
まとめ
採用支援から組織づくりまで、“辞めにくい組織”を目指すPersistence。その背景には、「人材サービスを“使い倒す”ためには、採用後の環境づくりまで見据える必要がある」という強い信念がありました。人材不足や離職率の高さが経営リスクとなる時代、**「長期的に活躍してもらう採用」**はますます重要なテーマになるはず。Persistenceの実践する組織デザインとコンサルティングが、今後どのように企業を変えていくのか、ますます目が離せません。
