夜泣き、寝ぐずり…子どもの睡眠の悩み。見直したい「ねんねルーティン」のヒント
夜泣きや寝ぐずりで、ご家族皆が睡眠不足になってしまうことは、子育ての大きな悩みの一つです。子どもがなかなか寝てくれず、途方に暮れた経験のある方も多いのではないでしょうか。
子どもの睡眠は、心と体の健やかな発達に非常に重要であると同時に、親御さんの心身の健康にも直結します。今回は、子どもの睡眠の質を高め、家族みんながぐっすり眠れるようになるための「ねんねルーティン」のヒントをご紹介します。
なぜ、子どもの睡眠が大切なの?
大人と同じように、子どもにとっても睡眠はただの休息ではありません。眠っている間に、脳は日中の膨大な情報を整理し、記憶として定着させます。さらに、成長ホルモンが分泌されて体を修復・成長させたり、免疫力を高めたりと、心身の回復と発達に不可欠な役割を担っています。
良質な睡眠を確保することは、子どもの学習能力や情緒の安定にもつながると言われています。
「ねんねルーティン」がスムーズな入眠をサポート
子どもがなかなか寝付かない、という悩みをお持ちの親御さんは多いはずです。その一つの解決策となるのが「ねんねルーティン」です。
これは、毎日決まった時間に同じ行動を繰り返すことで、体が自然と「もうすぐ眠る時間だ」と認識できるようになる方法です。
ルーティンを通じて安心感を得ることで、子どもの気持ちが落ち着き、スムーズに眠りにつく準備が整います。
今すぐ試せる!具体的なねんねルーティンの例
では、具体的にどのようなルーティンを取り入れるのが良いのでしょうか。年齢や子どもの性格に合わせて、無理のない範囲で試してみてください。
- お風呂の時間
寝る1〜2時間前にお風呂に入ると、体が温まって一度体温が上がり、その後ゆっくりと体温が下がっていくことで自然な眠気を誘います。 - 絵本の読み聞かせ
毎日同じ時間に、静かな声で絵本を読み聞かせましょう。視覚や聴覚への過度な刺激を避け、親子の穏やかなコミュニケーションの時間を持つことが、心を落ち着かせます。 - マッサージやスキンシップ
優しく背中をさすったり、手足をやわらかくマッサージしたりするのも効果的です。親に優しく触れてもらうことで、子どもは強い安心感を得られ、リラックスできます。 - 部屋の環境を整える
寝る直前には、テレビやスマートフォンの画面を見るのをやめましょう。部屋の照明を少し落とし、室温を快適に保ち、寝具を整えることも大切です。
ルーティンは「毎日同じこと」がポイント
ルーティンは、内容そのものよりも「毎日同じように行うこと」が最も大切です。週末だからといって時間をずらしたり、内容を大きく変えたりすると、子どもが混乱してしまう可能性があります。
まずは、お風呂、歯磨き、絵本、といった簡単な3つのステップから始めてみるのがおすすめです。
睡眠の悩み、一人で抱え込まずに相談を
「ねんねルーティン」を試しても夜泣きや寝ぐずりが改善しない場合や、子どもの睡眠に関する深いお悩みがある場合は、遠慮なくご相談ください。夜泣きの原因には、発達特性やその他の健康上の理由が関係している可能性もゼロではありません。
当クリニックでは、お子さま一人ひとりに合わせた専門的なアドバイスを行っています。
ご家族の笑顔のためにも、質の良い睡眠は不可欠です。ぜひお子さまに合った「ねんねルーティン」を見つけて、穏やかな夜を過ごしましょう。