春の無料見学会を終えて
「はじめの礼」から始まる学び
3月、春の光がやわらかに差し込む中で、今年も春の無料見学会を開催いたしました。(NEWS参照)
スタジオに初めて足を踏み入れる子どもたちの、少し緊張した面持ちと、やがて花開くような笑顔。舞台はなくとも、この一日の空気には、心を動かすものがありました。
バーレッスンでは、順番を待つ間の立ち方と視線も学びの一部です。自分の番だけでなく、仲間の番を尊重することが協調性を育てます。
レッスンの始りには「お願いします」、終わりには「ありがとう」を言う練習を。言葉に宿るやさしさが、身振りの隅々まで行き渡っていくのを感じました。
踊り始めたばかりの小さな背中にも、すでに未来の姿が宿っていることを思うと、胸が熱くなります。
春の光の中で、子どもたちの表情が柔らかくほどけていきます。テクニックはゆっくりと、しかし心の基礎は今日からでも育てられる。その実感を、保護者の皆さまと共有できた一日でした。
保護者の方々とお話しする中で「バレエを習わせたいけれど、敷居が高い気がして…」という声をいただきました。私はその思いに共感します。だからこそ、この見学会は“入り口の扉を開く”大切な時間なのだと改めて感じました。
Grace Garden Ballet 白石瑠璃